遠方から働くということについて

はじめに

はじめまして。ソフトウェアエンジニアとして働いている Sixeight です。

僕は大分県別府市に住んでいて普段はリモート勤務をしていますが、月に一度の出社日には飛行機に乗って東京のオフィスまで遠距離通勤をしています。この記事では遠方に住みながら働く様子をお伝えします。技術的な話はでてこないので気軽な読み物として読んでいただけるとうれしいです。

一般的な通勤の様子

ある日の通勤

出社日は朝一の飛行機に乗るために5時半には家を出ます。秋になって日が短くなっているので最近は真っ暗ですが、夏は綺麗な朝焼けが見られます。空港バスに乗るためにバス停に向かいますが、交通の便が都会よりはよくないのでまあまあな距離を歩きます。バス停の近くにコンビニがあるので、そこでコーヒーを買うのが定番。意外なことにこの時間でもバスは人がいっぱいで、いちおう座れるもののちょっと窮屈な思いをして空港を目指すことになります。

打って変わって大分空港からの飛行機は利用者が少ないので快適です。非常口の横を狙うとちょっと席が広いので空いていたら取るようにしています。非常時には手伝いが必要になりますが、どうせ誰かがやることになる役割なので役に立てるならやるでしょう。飛行機の中ではKindleで本を読んだりして過ごします。新幹線と比べるとあまりくつろげないのでまだ慣れていないようです。

そんなこんなで羽田空港。オフィスは五反田なので電車を乗り継いで向かいます。東京はすぐに電車がやってきてすごいですね。中途半端な時間だからか乗っている人も少なめで助かります。

そんなこんなで5時間くらいかけてやっと到着。気分は完全に旅行です。

会うことの意義

出社した日は主にコミュニケーションに時間を使います。

全社員が集まる全社会から始まり、お昼はランダムに振り分けられた人とご飯を食べるシャッフルランチ。昼食は全員分をまとめて注文してもらっていて、いくつかのメニューから好きなものを選ぶことができます。料理に書かれている番号の席に座って歓談しながらわいわいと食事します。(コロナ禍が落ち着いてきて復活した制度です。) 部署や職種など関係なく交流が出来るので、仕事で絡んだことがなかった人とも話せるとても良い制度だと思います。クラスター社っぽいところとしては、アバターでしか会ったことがない人と直接会えるおもしろさ もあります。午後からもミーティングを多めにいれて直接話すようにしたり、同僚となんでもない雑談をしてみたりとコミュニケーションがメインになります。

夜は シュッサポという制度 を使ってチームで食事に行ったりします。もちろんチーム以外のメンバーとも行くことも出来ますが、毎月新しいメンバーが入ってくるのでチームで行くことが多くなっています。中には会社に残って部活動にいそしむ人もいたり。

バーチャル空間でのコミュニケーションが出来るサービスを作っていて、さよならアトム するはずのクラスター社がなぜフルリモートになっていないんだという疑問を持たれた方もいると思います。僕も入社前はそう思っていました。しかし実際に出社するようになってからは、直接会うことで得られる体験(=情報)は代えがたいものだと感じるようになりました。たとえば雑談なんかは同じ空間にいる方が話しかけるタイミングを見計らいやすいです。ちょうど先日も画期的な設計を思いついて自信満々で議論しにいった結果、まったくもって駄目だということが分かっていい意味で赤っ恥をかきました。加えて直接会うことによって相手の表情のような、今はまだデジタルでは難しい解像度の高い反応がもらえるために新しい発見につながりやすく雑談や議論がはかどります。直接会うのとバーチャル空間でのやり取り、それらは排他的なものではなくて、どちらも特別な体験なんだと思います。

これからの僕の働き方

コロナ禍になる前は当たり前のようにオフィスに出社して働いていて、住む場所と働く場所は不可分だったように思います。どちらかを諦めなくてはいけないとすると、住む場所で仕事を決めるのではなくて、やりたい仕事によって住む場所を決めたいと当時の僕は考えていました。むしろそれが当然くらいに考えていました。

それがコロナ禍に入ってガラガラと崩れ落ちるのを感じました。仕事はオフィスに出社しなくても出来たのです。それに気付いてしまったら仕事のために住む場所がしばられることが勿体ない気がしてきました。人生、愉快な方向に倒したいものです。

もともと京都市に住んでいたときも大きな不満はなかったのですが、長く住んでいたので新しい発見は減っていました。別府市に引っ越したいまは毎日が新しい発見でとても楽しく暮らしています。物価も都会と比べると安いので出費は減っているのに、以前より広い家でおいしいものを食べたりして生活は確実に豊かになりました。何より仕事で疲れたらいつでも温泉に入ってリフレッシュ出来るのが最高です。

好きな場所に住んでリモートワークをしながら、月に一回はチームメンバーに直接会える。こんな贅沢な働き方をさせてもらえるのは本当にありがたいです。

リモートワークへの姿勢

もちろんリモートワークには相応の努力が求められます。ただただ家で働くだけだったらサービスの開発はうまくいかないでしょう。オフィスにいると自然と入ってきていた情報が入ってこなくなるので、どうしても情報格差やコミュニケーションのミスが生まれてしまうからです。

クラスター社でも様々な努力がなされています。

社内にはドキュメント文化が根付いていて、知りたい情報の多くは自分で見つけることができます。議事録から design doc の様な設計ドキュメントまでとにかく文章で残されています。ドキュメントが残っていないことでも、Slackの質問チャネルで気軽に質問が出来るので隙がありません。人が急激に増えるフェーズに入っていて、ソフトウェアエンジニアも続々と入社していますが、オンボーディングに忙殺されることがないのもドキュメント文化によるものだと思います。ただし少人数のときのようなきめ細やかなフォローは出来なくなってきているので、さらに丁寧なオンボーディングドキュメントの整備が始まっています。

また、活発なコミュニケーションを促進するための仕組みもたくさんあります。cluster 内で開催している ウィンセッション では仕事や趣味の成果を自慢しあったり、チームのデイリーミーティングで日替わりで実用的な話やディープな趣味の話を披露したりと、お互いのことを知るための施策が丁寧に設計されているように思います。お互いのことをよく知っているのでコミュニケーションもスムーズで、その結果なのか社内にいくつもある雑談チャネルはいつも盛りあがっています。部署毎やチーム毎の雑談チャネルに関係ないはずの人が突然登場するみたいなことも日常茶飯事です。また最近再開されたエンジニアシャッフルブレイクという施策では違うチームのエンジニアが集まって、テーマに沿った会話をすることでお互いのことを知る機会となっています。チームが違えど1つのclusterというサービスを作っている仲間なので普段からやり取りをすることは多く、こういった機会でより話しかけやすい空気が醸成されていきます。

もちろん出社日もそういった施策の一つです。

おわりに

この記事ではクラスター社のソフトウェアエンジニアとしての働き方の一例として、遠方から働いている僕の働き方や、その働き方を支える会社の施策などについて紹介しました。好きな場所から働いてみたい方や、リモートワークを不安に感じられている方、はたまた月一の出社ってどうなんだろうと思われている方の参考になれば幸いです。

今回は触れませんでしたが、各自の自由な働き方が成立している背景にはクラスター社の3つのVALUEや11個のカルチャーが根付いているというところもあるかと思います。気になったかたはそちらもぜひチェックしてみてください。

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記事中では触れませんでしたが、もちろん交通費は支給されます。詳しくは採用サイトをご覧ください。
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